応急処置（RICE）
スポーツの現場で起こる「ケガ」捻挫・肉離れ・打撲・など、病院や診療所にかかるまでの間、損傷部位の障害を最小限にとどめるために行う基本の方法を「応急処置（RICE処置）」と言い、「RICE」とはRest（安静）、Icing（冷却）・Compression（圧迫）・Elevation（挙上）これらの頭文字をとったものです。
Rest（安静）：むやみに動かすと悪化する可能性がある為、安静を保つことが大切です。損傷した部位の腫れや血管・神経の損傷を防ぐ目的で、幹部をテープなどで固定します。
Icing（冷却）：幹部を氷や氷水で冷やします。冷やす事で幹部の毛細血管が収縮して、腫れや、内出血、痛みなどが抑えられます。冷やしすぎると、低温火傷や凍傷、神経障害などリスクが有るので、やり方には注意しましょう。
＊ビニール袋や氷嚢に氷水を入れ、出来るだけ空気を抜き、患部に当てます。15～20分（20分以上は当てない）感覚が無くなってきたら患部からはずします。感覚が戻ってきたら再度患部に当てます。これを2～3回繰り返します。当院では保冷剤はお勧めしません。クラブ活動の後は皆さん疲れているため、そのまま寝てしまう選手が多く、低温火傷になり施術が出来なくなります。その為氷水でのアイシングをお勧めします。
Compression（圧迫）:患部をテーピングや弾性包帯で軽く圧迫気味に固定します。腫れや内出血を最小限に抑えるのが目的ですが、圧迫しすぎると、神経障害や血流障害を起こす為、シビレや、肌の色に変化が生じた時は、すぐに圧迫を緩めましょう。
Elevation（挙上）：患部を心臓より高い位置に保ちます。内出血による腫れを防ぐことが目的です。
早期のRICE処置は、怪我の予後を左右し、早期のスポーツ復帰に影響を与えます。あくまでも医療機関を受診するまでの応急処置ですので、なるべく早く医療機関での施術を受けられる事をお勧めします。
＊ただし、頭部・頚部・意識消失・大量出血などの重症の場合はむやみに触らず、救急搬送しましょう。
